CV(中心静脈カテーテル)の先端について原著論文を読んで.

CV挿入についての記事

CVの先端の位置はどこがいいか?中心静脈カテーテルの先端はどこ?

CVはどこにいれるのがいいのか? 内頸?鎖骨下?大腿?

中心静脈カテーテール(CV)挿入時に必要な血小板数は?

論文

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The carina as a radiological landmark for central venous catheter tip position
CV挿入の位置確認について(気管分岐部をランドマークとして)
Br J Anaesth. 2006 Mar;96(3):335-40. Epub 2006 Jan 16.

Clinical question

正直,CV挿入ガイドの説明の意味がよくわからなかったので
原著論文読んでみたという感じ.

Key point

右から挿入するCVはZone Bに留置すべし.

左から挿入するCVはZoneAに留置すべし.

  • Zone A:気管分岐部より下と考えてOK
  • Zone B:気管分岐部より上
  • Zone C:左腕頭静脈

 

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SVCの穿孔は右内頸静脈からの挿入よりも左内頸静脈の挿入でおこりやすい(角度の問題)
左側のCVでみられる血管壁の先行の発生率が高いのはCVの先端が左の腕頭静脈からSVCに入る時に,機械的よおび化学的な外傷の危険性が増加するためである.

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右のCV

Zone Bにいれるべし.
気管分岐部のやや上にいれる.
右側からCVをZone Aに入れた場合にZoneBまで引き抜くことを考えるべきだが,SVCと奇静脈の接合部がこの領域にあるので注意が必要.

左のCV

ガイドラインではZone Bにいれる.ことになっている.

この論文ではZone Aまで進めることを推奨している.
しかし,その際には左腕頭静脈からの角度が急であることが多く,穿孔のリスクがあり,Zone Aまで進めたほうが血管壁と平行になるようにするために必要な妥協案となる.(この論文では,Zone Aまで進めるべきという論旨)
Zone CからZone Bに入る時の角度がつくため,Zone Bに急な角度で留置するのは危ない.

Zone Cに関しては,安全性には疑問が残る.
短期間の留置や,CVPのモニタリングには優れるが,薬剤の注入などでは疑問が残る.

Abstract

背景

中心静脈カテーテルに関連するPublications の多くは右心房にカテーテルチップを配置することは間違っていると述べている.
カテーテルの先端が挿入後のレントゲンの上の気管分岐部の上にある場合,カテーテルが右心房の外側に位置することは一般に認められている.
また,カテーテルの先端は,上大静脈の長軸に位置することが推奨される.
我々は、集中治療室患者のルーチンの術後胸部X線写真で中心静脈カテーテル先端の位置を遡及的に調べた.

方法

我々は200の症例の研究集団内で、分析に適した213の中心静脈カテーテルを同定した.
我々は、中心静脈カテーテル先端の気管分岐部の上または下の距離,および中心静脈カテーテル先端の角度(静脈壁への入射角)を測定した.

結果

右側の中心静脈カテーテルでは,その先端が気管分岐部の下に置かれたのは(74/163)であったが、
その先端の角度は(> 40)の角度で非常に低い数(4/163)であった.(つまり,SVCに対して平行な割合が高かった.)
左側の中心静脈カテーテルでは、ごく少数(7/50)が気管分岐部の下に先端を置いて配置された.
気管分岐部の上方に配置されたものは(43/50),最適でない位置にあると考えられる.
これは、高すぎてMidlineを横切っていないのが9例あり,または先端と垂直(27例)の間に鋭角(> 40)があったため,(27例は鋭角で侵入していた.)

まとめ

左側から挿入した中心静脈カテーテルは気管分岐部の下に先端を置くことは,適切な位置に先端を留置する可能性がより高いことを示唆している.

ディスカッションの要約

左側のCVでみられる血管壁の先行の発生率が高いのはCVの先端が左の腕頭静脈からSVCに入る時に,機械的よおび化学的な外傷の危険性が増加するためである.

CV挿入後に(位置確認後)より深くカテーテルを留置するために進めることは感染の観点から難しい.

右側のCV先端は現在のガイドライン通りに気管分岐部の上に置かれるべきでる.

左側のCVの先端はSVCに対してできる限り平行な場所に先端を留置すべきである.
その場合はしばしば心膜反転部より下側,つまり気管分岐部の下に置かれることになる.

Table and Figure

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原文

BACKGROUND:
Many publications, including the instructions accompanying central venous catheters, state that it is negligent to site the catheter tip in the right atrium. If the catheter tip is above the carina on a post-procedure radiograph then it is generally accepted that the catheter lies outside the right atrium. It is also recommended that the catheter tip should lie in the long axis of the superior vena cava without acute abutment to the vein wall. We performed a retrospective audit of the position of central venous catheter tips on routine post-procedure chest radiographs in intensive care unit patients, to see if these potentially conflicting requirements had been met.
METHODS:
We identified 213 central venous catheters suitable for analysis, within a study population of 200 consecutive cases. We measured the distance of the central venous catheter tip above or below the carina and the angle of the central venous catheter tip to the vertical (a surrogate marker for the angle of abutment of the tip to the approximately vertical superior vena cava wall).
RESULTS:
For right-sided catheters there was a high (74/163) number placed with their tips below the carina, but a very low number (4/163) with their tips at a steep (>40 degrees ) angle to the vertical. For left-sided catheters very few (7/50) were placed with their tips below the carina, but for those 43 sited above the carina most could be considered to be in suboptimal positions. This was because they were either too high and had not even crossed the midline (9), or had an acute angle (>40 degrees ) between the tip and the vertical (27).
CONCLUSIONS:
We suggest that for left-sided catheters placement of the tip below the carina is more likely to result in a satisfactory placement.

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