中心静脈カテーテル挿入(CV挿入)を安全に行う血小板数について

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CV挿入時の血小板数についてその1

クリニカルクエッション

中心静脈カテーテル挿入時に安全な血小板数は?

論文

Transfusion. 2011 Nov;51(11):2269-76.
血小板減少症患者における中心静脈カテーテル挿入のための最適な前処置血小板輸血の閾値は?
Optimal preprocedural platelet transfusion threshold for central venous catheter insertions in patients with thrombocytopenia

Key point

血小板数は2万以上あれば安全にCV挿入できる.

血小板2万以下の時には前処置として血小板輸血をすることを推奨する.

血小板2万ということを遵守すると余計な血小板輸血を40%削減できる.

Abstract

背景

重度の血小板減少症を有する患者は、中心静脈カテーテル(CVC)の挿入中に出血の危険性がある。大部分のガイドラインでは、50 x 10 ^ 9 / L未満の閾値で血小板(pretraceural platelet(PLT))輸血を推奨しているが、そのような推奨を支持するエビデンスしかない.

方法

この研究は、CVC配置の患者に安全なPLT輸血トリガーを確立することを目的とした.
我々は、集中化学療法または幹細胞移植を受ける急性白血病患者193例において、604個のCVC挿入について後ろ向きに解析を行った.

結果

CVC挿入中の主に血小板減少症のため48%に出血のリスクがあった.
出血発生率は、32%であり,うちGrade1が96%,Grade2が4%であった.4%のGrade2では長期間の圧迫が必要であった.
グレード3〜4の出血はなかった.
ヘモグロビンレベルは、出血および非出血群にともにCVC挿入の前および24および48時間で類似し、CVC挿入後の赤血球(p = 0.72)および血小板数(p = 0.057)に差はなかった.
多変量解析では、PLT数が20×10 ^ 9 / L未満の患者で出血のリスクが高いかった.(p = 0.015)
また,血小板数が10×10^9以下で血小板輸血をうけた患者に比べて,出血リスクが高かった.(p = 0.006)

まとめ

前処置のPLT輸血なしに、20×10 ^ 9 / L以上のPLT数を有する患者において、CVC配置を安全に行うことができる。

Discussionまとめ

結論として、これらのデータは、600以上のCVC挿入において重度の出血は生じなかったことを示す.
中程度の出血は、任意のPLTカウントで起こり得る.(血小板数2万以下)
非重症出血のリスクは、PLT数が20×10^ 9 / L未満の患者でのみ増加し、PLT数は20×10 ^ 9〜49×10^9 / Lでは増加しなかった.
したがって、PLT数が20×10^9 / L未満の患者のみが、前処置としてPLT輸血を受けるべきである。.
この輸血政策を厳格に遵守すれば、CVC挿入前にPLT輸血の約40%を節約することができる.
これらのデータは血液悪性腫瘍患者で評価されているが、これらのデータは、固形腫瘍における化学療法誘発性血小板減少症などの他の低悪性度血小板減少症にも適用できる可能性が高い.

Table and Figure

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原文

BACKGROUND: Patients with severe thrombocytopenia are at risk for bleeding during insertion of central venous catheters (CVCs). Although most guidelines recommend preprocedural platelet (PLT) transfusions at a threshold of less than 50 × 10 ^9 /L, there is only weak evidence supporting such recommendations.

STUDY DESIGN AND METHODS: The current study aimed to establish a safe PLT transfusion trigger in patients with CVC placements. We performed a retrospective single-center analysis of 604 CVC insertions in 193 patients with acute leukemia receiving intensive chemotherapy or stem cell transplantation.

RESULTS: A total of 48% of the patients had a bleeding risk during CVC insertions, mostly due to thrombocytopenia. The bleeding incidence was 32% with 96% Grade 1 and 4% Grade 2 bleedings requiring prolonged local compression. There were no Grade 3 to 4 bleedings. Hemoglobin levels were similar before and 24 and 48 hours after the CVC insertion in the bleeding and nonbleeding group and there was no difference in the red blood cell (p = 0.72) and PLT transfusion requirements (p = 0.057) after CVC insertion. In multivariate analysis, only patients with PLT counts of less than 20 × 10 ^9 /L were at higher risk for bleeding before (p = 0.015) and after preprocedural PLT transfusions (p = 0.006) compared to patients with PLT counts of 100 × 10 ^ 9 /L or more.

CONCLUSION: CVC placements can safely be performed in patients with PLT counts of 20 × 10 ^ 9 /L or more without preprocedural PLT transfusions.

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