敗血症における血小板の役割(platelet HMGB1について)Blood Advances 2018 2:638-648

敗血症における血小板の役割(platelet HMGB1について)

Blood Advances 2018 2:638-648

Clinical question

敗血症の血小板の役割は?

題名

血小板-HMGB1(High-mobility group box 1 (HMGB1))は、マウスの腹腔内細菌性敗血症における効率的な細菌クリアランスのために必要とされる.

論文:

Blood Advances 2018 2:638-648

Platelet HMGB1 is required for efficient bacterial clearance in intra-abdominal bacterial sepsis in mice

Key Points

血小板 – HMGB 1は、腹腔内細菌性敗血症における効率的な細菌クリアランスのために必要とされる.

血小板 – HMGB1は、敗血症時の血小板活性化、血小板 – 好中球相互作用および好中球におけるROS(reactive oxygen species)産生を促進する.

【Abstract】

血小板減少は、敗血症における宿主防御を傷つけ,出血しやすくする.

しかし、血小板がどのように宿主の防御を調節するかのメカニズムは完全に理解されていない.

危険に関連するタンパク質(a danger-associated molecular pattern protein)である High-mobility group box 1(HMGB1)は、感染すると放出され、敗血症の病因に寄与する。血小板は、HMGB1 を発現し、血栓症、単球動員、および好中球細胞外トラップ(NET:neutrophil extracellular trap)産生において重要な役割を果たす.しかし、血小板HMGB1の宿主防御への寄与は不明である.

血小板-HMGB1の役割を決定するために多菌性敗血症において、血小板特異的HMGB1ノックアウト(HMGB1血小板因子4 [PF4])マウスを作製し、盲腸を結紮し穿刺(CLP:cecal ligation and puncture)することで腹腔内敗血症モデルとした.

HMGB1 PF4マウス(HMGB1をノックアウトされマウス)は、HMGB1 Floxマウスおよび野生型(WT)マウスと比較して、CLP後の腹膜および血液中の細菌負荷が著しく高く、全身性の炎症反応が誇張され、死亡率が有意に高かった.

血小板におけるHMGB1の欠損は、腹腔内の血小板由来ケモカイン(PF4およびRANTES)の低下、およびCLP後の血小板 – 好中球相互作用の減少と関連していた.

in vitro で、活性化HMGB1ノックアウト血小板と共培養した好中球は、コントロールと比較して、より少ない血小板 – 好中球凝集、低下したROS(reactive oxygen species)のバーストを示した.

まとめると、これらのデータは、敗血症時の血小板活性化の調節を介した好中球動員および活性化の調節における血小板HMGB1の認識されない役割を明らかにした.

【Conclusion】

結論として、筆者らは、血小板HMGB1が血小板活性化にとって重要であり、腹腔内敗血症の際の有効な細菌クリアランスのための感染部位での好中球動員および活性化を調節することを実証した.

これらの知見は、重篤な感染症に対する統合された宿主応答におけるHMGB1の多様性および細胞特異的役割を理解することの重要性を示している.といいたいようだ.

【英単語】

impairs:傷つける

contribute:貢献する

express :発現する

cecal ligation:盲腸結紮

【まとめ】

血小板がSepsisによって活性化されるとHMGB1 が発現して,PF4,RANTES,P-selectinを放出する.それによって好中球を集め,血小板と好中球の相互作用によって細菌をやっつける(ROSが関与する.)

HMGB1は、敗血症に対する宿主応答の中心的メディエーターである.

本質的にあらゆる細胞型によって発現されるが、敗血症におけるその細胞特異的役割の多くは知られていない. 血小板は、細菌感染に対する宿主応答において重要な役割を果たすことが知られており、ここでは、腹腔内細菌敗血症モデルにおいて血小板HMGB1が有効な細菌クリアランスに必須であることを示す.

我々の研究は、HMGB1が血小板活性化に必須であり、血小板活性化の調節により、好中球の走化性およびROS産生も調節することを示す。

【table and figure】

【原文】

Thrombocytopenia impairs host defense and hemostasis in sepsis. However, the mechanisms of how platelets regulate host defense are not fully understood. High-mobility group box 1 (HMGB1), a danger-associated molecular pattern protein, is released during infection and contributes to the pathogenesis of sepsis. Platelets express HMGB1, which is released on activation and has been shown to play a critical role in thrombosis, monocyte recruitment, and neutrophil extracellular trap (NET) production. However, the contribution of platelet HMGB1 to host defense is unknown. To determine the role of platelet HMGB1

in polymicrobial sepsis, platelet-specific HMGB1 knockout (HMGB1 platelet factor 4 [PF4]) mice were generated and were subjected to cecal ligation and puncture (CLP), a clinically relevant intra-abdominal sepsis model. Compared with HMGB1 Flox mice and wild-type (WT) mice, HMGB1 PF4 mice showed significantly higher bacterial loads in the peritoneum and blood, an exaggerated systemic inflammation response, and significantly greater mortality after CLP. Deletion of HMGB1 in platelets was associated with lower platelet-derived chemokines (PF4 and RANTES) in the peritoneal cavity, and a decrease of platelet-neutrophil interaction in the lung after CLP. In vitro, neutrophils cocultured with activated HMGB1 knockout platelets showed fewer platelet-neutrophil aggregates, reduced reactive oxygen species (ROS) burst as compared with control. Taken together, these data reveal an unrecognized role of platelet HMGB1 in the regulation of neutrophil recruitment and activation via modulation of platelet activation during sepsis.

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