オプソニン化された赤血球はマクロファージではなく好中球によって貪食されていた可能性がある

オプソニン化された赤血球はマクロファージではなく好中球によって貪食されていた可能性がある.

題名:ヒトおよびネズミにおける脾臓の好中球は、IgGオプソニン化された赤血球の食細胞である.

論文:Human and murine splenic neutrophils are potent phagocytes of IgG-opsonized red blood cells

(Blood Advances 2017 1:875-886)

抄読会で読まれた論文のまとめ.

背景:AIHAの患者では,しばしば感染後に好中球が増加すると,溶血が進行することが臨床上経験することである.脾臓摘出後にも減少する症例を経験した.その理由を調べてみた.今まで,IgGによってオプソニン化された,好中球は脾臓でのマクロファージによって貪食されてきたと考えられてきた.

【Abstract】

赤血球のクリアランス(老廃した赤血球)は主に脾臓にておこることが知られている,赤脾髄マクロファージによって貪食されると推定されている.

脾臓における赤血球の貪食は,老廃した赤血球を除去するための恒常的なターンオーバーの一部としておこる.

自己抗体または,同種抗体形成の結果としておこる,オプソニン化された赤血球の免疫グロブリンG(IgG)によって促進される.

我々の研究の目的は、どの貪食細胞がヒト脾臓におけるIgGを介して赤血球クリアランスに関与しているかを調べることであった。 ヒトの脾臓細胞における赤血球貪食作用をモニターするための高度に特異的なin vitroアッセイを開発した。

驚くべきことに、赤血球の恒常性クリアランスは主に脾臓マクロファージの仕事であるが、好中球及び単球もIgG-オプソニン化された赤血球のクリアランスの主要因子であり得ることを見出した。

好中球による赤外貪食作用は、赤血球のオプソニン化の程度に強く依存する。

さらに、このプロセスは、貪食を制限する骨髄抑制性受容体であるシグナル調節タンパク質に結合するオプソニン化されたRBC上の「食べないでという」シグナルであるCD47をブロックした後に増強される。(CD47は貪食しないでと伝えるシグナル)

さらに、自己IgGによってオプソニン化された自己免疫溶血性貧血患者から単離されたRBCは、好中球によって容易に貪食されることが示された.

最後に、TNF-αおよびリポポリサッカライト(LPS)などの炎症性メディエーターによる好中球のプライミングは、赤血球の貪食を増やす.

まとめると、本発明者らのデータは、好中球が、特に炎症状態下で、オプソニン化されたRBCの食作用に有意に寄与することを示唆している。

これは、赤血球貪食における好中球の予期しない寄与、特に同種免疫または自己免疫などの病的状態下でのこの予期しない寄与を示す.(ここはよくわからない...)

(好中球が増えると赤血球のターンオーバーがはやくなり,同種免疫,自己免疫によってオプソニン化されると好中球における貪食が増える可能性がある.ということ?)

Key point

・通常な状態(普通な状態)では,赤血球に対するIgGが存在しない場合,マクロファージが赤血球の主要な食細胞である.

・IgGによってオプソニン化された赤血球が存在する条件下では,好中球が赤血球のクリアランス(脾臓での貪食)に大きな影響を与える可能性がある.

英単語

murine :ネズミ

potent:強力な

clearance:クリアランス:老廃物の排泄の能力を表す指標(wikipedia)

red pulp macrophages :赤脾髄マクロファージ

unanticipated:予期せぬ

【Table and figure】

【原文】

Red blood cell (RBC) clearance is known to occur primarily in the spleen, and is presumed to be executed by red pulp macrophages. Erythrophagocytosis in the spleen takes place as part of the homeostatic turnover of RBCs to remove old RBCs. It can be strongly promoted by immunoglobulin G (IgG) opsonization of RBCs, a condition that can occur as a consequence of autoantibody or alloantibody formation. The purpose of our study was to investigate which phagocytes are involved in IgG-mediated RBC clearance in the human spleen. We developed a highly specific in vitro assay to monitor RBC phagocytosis in total human splenocytes. Surprisingly, we have found that whereas homeostatic clearance of RBCs is primarily a task for splenic macrophages, neutrophils and, to a lesser extent, also monocytes can be a major factor in clearance of IgG-opsonized RBCs. Erythrophagocytosis by neutrophils is strongly dependent on the degree of opsonization of the RBCs. Additionally, the process is enhanced after blocking the “do not eat me” signal CD47 on the opsonized RBCs, which binds signal regulatory protein a, a myeloid inhibitory receptor that restricts phagocytosis. Moreover, RBCs isolated from autoimmune hemolytic anemia patients, opsonized by auto-IgGs, were shown to be readily phagocytosed by neutrophils. Finally, priming of neutrophils by inflammatory mediators such as tumor necrosis factor a and lipopolysaccharide further increases the magnitude of erythrophagocytosis. Collectively, our data suggest that neutrophils contribute significantly to the phagocytosis of antibody-opsonized RBCs, especially under inflammatory conditions. This indicates a hereto unanticipated contribu- tion of neutrophils in RBC phagocytosis, especially under pathological conditions such as alloimmunization or autoimmunization.

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